私は今年、シニア向け指導のスキルアップを目指して更に学びを深めていきます。
- 認知症サポーター養成
- いきいき・のびのび健康づくり協会のボディキネシスシニアインストラクター養成コース
- 日本コアコンディショニング協会のシニアコアコンディショニングセミナー講師
を目指していきます。
2020年のお正月に実家に帰省したときの事です。久しぶりに会った家族はどこかよそよそしく丁寧に挨拶してくれました。一生懸命お茶をいれようと茶碗を探したり、急須を洗いに行こうとしたり。でも、どこに茶碗があるのか分からない。ただおろおろと部屋の中を動き回ろうとするだけ。「もういいよ、座ってて。私がいれるから。」そういうと「すみませんねぇ」という家族。
彼女は認知症です。そして時々しか会わない私のことはどうやら忘れてしまったようです。半年ほど前から私のことは分からなくなった感じ。このことを知ったときはショックでした。人生の中でトップ5に入るかもしれない悲しさです。そして運動指導者として活動する中で「認知症予防には…」と地域の方へ指導する側にいたのに数年前からの彼女の変化に気づけなかった事への罪悪感と後悔。いろんな思いが沸いてきてうまく接することが出来ず、すぐにその場を離れたくなってしまうのです。
でも、そんなとき思い出した事があります。ある行政機関の保健師さんと認知症予防教室を担当した時、その保健師さんは参加者の皆さんに「なりたくはないけど、もしなってしまったら楽しみましょう!」こんな事を言いました。私からは絶対に出ないフレーズです。ならないために!!と必死になって取り組む私にとって、保健師さんの一言は一瞬でそんな私の肩の力を抜いてくれたのです。参加者さんにとっても、不安で仕方なかった心がふわぁ~と軽くなり、毎日を楽しく過ごそうと必要以上に不安がらずに前を向くことが出来たのです。この出来事を思い出し、家族との関わりも片意地はらずにありのままを受け入れて過ごしていこうと思いました。